回想

2010⁄05⁄15(土) 23:06
「ふぅ……」
 窓からの月明かりが床に鋭くつきささっているとある夜。
 そんな中、俺は一日を凝縮したような溜息をつきました。
 俺にとって「最近は毎日がつかれる出来事のようなものだ。」と言い切りたくなる事が最近多くあります。
 ……いや、このこと自体が俺の疲労を招く物そのものだという気もしてくる訳なのかもしれないなぁ。
 たまに「よくよくこうして毎日生きていられるな……」と我ながら感動を覚えることすら。まぁ、そんな感じです。
 モニタから目を離し、電源を切り、寝床に行く途中、俺はそんな事を考えていました。

 丁度今の時間は新しい日付に入ったあたり。
 ……とはいっても、どうせ人間が勝手に決めた時間だ。 この時間になったからと言って特に変わった事件も起こらないし、なんの変わり映えもしない闇がただただ広がっている。 でも、一日の中で俺が一番好きな時間はこの時間帯なのかもしれない。
 あたりは静寂に包まれて何となく落ち着く事が出来るからなのかな。
 ちなみに、だからというわけではないのだけれども、俺がこの日付が変わるあたりに毎日やっている事はほとんど変わらない。
 つまりは、ネットでアニメの視聴なのだよね。 ――ああ。こんな書き方しておいて「これかよ!!」といいたくなる気持ちはよくわかりますがね。
 だが、このイベントがあってこそ俺の一日を安全に終わらせて、翌日の生活を送れるって言っても過言ではないくらいこれにのめり込んでしまったのも事実です。
 なぜ、こうなってしまったのか。   ……俺もわからないのだから、他の誰もわかる事はないと思う。逆に、「オレお前の事なら何でもわかるゼ☆」なんて出てくる人間がいたら積極的に避けて行きたいと思いたくなる。そんな事を考えると、自分の心っていうモノとは世界の三大不思議の一つなのかもね。
 ちなみに、俺が見ているアニメというのはだいたい共通項があるみたいです。 すなわち「学園モノ」という物でくくってみる事が出来るわけなんだけどね……。 ちなみにこのジャンルは――言わなくてもわかると思いますが――たまにアクションが入る事もありますがね。でも、基本的にここに出てくる主人公は「いかにも普通」の生活を送っている・又は望んでいたりするというのも、だいたい理解できていると思いますが。
 正直に書こうかな。俺は普通の学校生活を望んでいたって点をあげて、俺は彼らのせいか思考に何となく共感が出来る気がする。
 何故だかわからないけれども、俺はこの高校生活――とはいってもまだ終わったわけではないのだけれどもね――はどちらかといえば失敗だった気がする。
 たとえば……って言ってみなければわからないかな。
「そうだな。じゃあ少し過去の追想でもしてみようか」俺はそう思いたちました。
 目を向けた窓の外には黒い闇が広がっていました。

 高校になった今、さすがに割と親しくかかわっている友達がいるわけなのですが(さすがにロンリーって事実はない)
 ここではあえて彼らの事を「相川」と「矢倉」とでも呼んでおきましょうか。
 彼らとは中学校時代からの付き合いで、相川とは友達の友達って感覚で。
 矢倉とは、一時期クラスメートだったという関係で付き合ってきました。
 ひとまず、俺はなにも要因がなかった場合は結構おしゃべり好きで、特に相川相手には少し迷惑がられているような気もしなくはないですが、まぁ、今になっても毎朝同じ場所に現れるって事は彼もそこまで嫌がっているのではないだろうと。
 電車ではいかにもたわいない話……たとえば
「おい、前やっていたあのアニメ見たか??? あれ、結構神回だと思うぜ」
「いや、俺はお前ほどHAIJINじゃないから。 と、いうより俺も巻き込まないでくれ」
 俺がこんなになったのはお前のせいだがな。
 いかにも普通の会話だよね。 確かに、俺もぎゃあぎゃあ五月蠅い部分もあるかと思いますよ。 基本的に俺、声が 通る事が自慢だったりする部分もあるわけだから。
 ただ、このような普通の登校風景から一転して、教室に入ると俺の苦痛の時間が始まっていた。――とはいっても、これは「追想」。 過去の話だからね。 そこは忘れないでいてほしいな。――
 なにせ、クラスメイトに認識してもらえないのだから俺のそこで過ごしている時間はかなり苦痛として受けとってもいいのではないでしょうかね。
 そもそも、高校に入ってからできた友達なんて、その定義にもよりますがどんなに甘く見ても両手で。 メアドの交換に至った数なんかの条件をくわえたならば、下手したら片手ですべての事が足りるって噂もありますね。 あ、元部活メートの人はもともと集計の外に出してありますので、そのつもりで。 一応、今となっては連絡なんてとっていないけれどもね。
 とまぁ、こんなことを書いていたら軽く自爆しているような感触もあるわけなのですが、
隠しようのない事実。 いいわけしても無駄ですよ。
 一応、俺の方も努力しなかったわけではないんだ。
 ただ、2年生の時なんかは、声をかけてみようと思った矢先
「あ、僕らとは極力かかわってほしくないんだ」
「……あ、そうなんだ……」
   ……………。
 あんな拒否のされ方したならば、俺はどんな風に対応したらいいのだろう。
 ここまで嫌われるようなこと、されたかな???  ……って気になって昔、影でこっそりこの状況について何となく知っていそうなやつに聞いてみた事があります。
 そしたら 彼からは(やんわり聞き出したので、ピースをかき集めて審議した結果)
「まん中にボス的な人間がいて、そいつが総スカン計画を発動している」
 という、何とも心が狭い計画を立てているようで。
 俺は、中学校時代にもクラスから総スカンされるような事がありました。
 ひどい時には、クラスで踏まれたり蹴られたりする事もあったし、正直にあの頃の記憶は掘り出したくない。 小学校時代に植えつけられたトラウマに相当するかもしれない。
 でも、これはそれに相当するのではないでしょうか。
 彼とかかわりをもったのは1年のころ。 それ以来全く接点は持っていません。
 しかし、その影響は今でも確実に受け継がれています。
 三年になった今でも全くクラスメイトと溶け込める状況はありません。 彼の蒔いた種の影響で部活を辞めざるを得なくなりました。 こんな風にして俺の青春は削られているのです。
 正直に書きます。 かなり不快です。
 俺は、中学校時代不登校になるような事件に遭遇して「もうこんな目には会いたくない」って一心で「それなりに常識を持っている人たちが集まっている」と言われて今通っている進学校に通うことになりました。
 すべては「もうこんな目に会いたくない」という一心です。
 でも、同じような目にあってしまったわけです。
 そして彼は今、何かを感じてくれているのでしょうか??? たとえば、同じように1年の時俺の精神をガシガシ削ってくれた人間――野球部恐怖症の立役者――は、去年一年間でかなり成長したようで、仲がいいとはいえないものの、それなりの謝罪が帰ってきました。
 しかし、彼からは何の言葉も帰ってきません。
「ごめんなさい」この一言だけで十分なのに。

「やっぱり、こんなこと思い出すなんて……な。
 俺はあの事をずっと引きずって今まで高校生活を送っていたのかなぁ……。」
 少し弱気になってしまったが、しょうがない事なのだろうか。
「さぁ、明日も早いしいい加減寝ないとなぁ」
 俺は、そう自分に言い聞かせて自分の寝床にもぐりこんだ。

 ……。
 さて、何故このような事をアニメを見ながら思い出したのか……。
 やはり、こんな風に帰宅部の椅子に甘んじている俺でも「青春」というものには憧れを抱いているわけです。 青春とは「恋愛」ばかりではないと思うので、そこはわかってみていただきたいのですがね。
 覚えている方も多いかと思いますが、ボクは最近吹奏楽部を退部しました。一応理由は人間関係って事になっていますがね。 あながちウソではありません。
「けいおん!」なんかを見ていると、男・女の違いがあるにしても、音楽で高校生活を楽しむ事が出来ています。 俺はこのアニメでこの点が一番好きなところです。
 まぁ、このお話は別の発展の仕方もできますがそれは別の機会。
 ……そのボクの学生生活を踏みにじった人はどのように過ごしているのでしょうか。
 この前学校の生徒総会前にソフトボール部の壮行会がありました。その時、並んでいるメンバーの中に彼の姿を見ました。
 俺は、最後の定期演奏会を前にして、がんばって活動していた部活を彼の蒔いた種によって諦めざるを得なかった。
 一転して彼は、なんだか千葉県代表とかになって青春を過ごす事ができている。
 ある意味人間って理不尽ですよね。

 ……いかんいかん。
 眠れない俺は、浮かんできた負の思考を振り払うため意味もなく枕にやつあたりをしてみた。
 当然、枕は無抵抗である。 たたいたところはくぼんだままで、戻ろうとする兆しはない。 俺は、このままでいいのだろうか。
 それにしても、思考がだんだんずれてきた上に、負の方向に傾き出してしまったなぁ……。 やっぱりここは俺の改善するべきものなのなのかなぁ。
 でも、彼は俺の人生に深い傷を残していった事は言い逃れのさせない事実です。 今も。 そして、きっとこれからも。
 最近――その壮行会のあと――は就寝前もつい、こんなことを考えてしまいます。
 そして、翌日の生活に期待を持ってみるのですが……。
 ……やっぱり培ってきたものは変わるはずもなく、何も変わらない三年間になりそうです。
 中学のころ、「もう同じ目には会いたくない」と意気込んで、必死になって勉強して「無理だ」と周りから言われ続けた上位校に入学できた喜びは今でも覚えています。
 入学当初、「二の舞を踏むもんか」と意気込んで、イメージチェンジを試みた1年の4月がとても遠い昔のように感じます。
 あの頃と変わった部分はどれくらいあるのだろうか。
 寝床で思い悩む目線の先は妙に明るい。
 枕元に差し込む月光は、とても冷ややかだった。

TOP

手抜きにもほどがある

2010⁄05⁄15(土) 12:00
この記事はブロとも、もしくはパスワードを知っている方のみ閲覧できます
パスワード入力
ブロとも申請

TOP